こんにちは。
ノルウェー留学の魅力の1つとして必ず書かれていた「学費が無料!」という言葉。これは今年(2023年秋)からはスイスとEU圏外からの学生に対しては適応されなくなってしまったので注意が必要です。
留学生には学費を払わせるという決定
そもそもの留学生に対して学費を請求しないというのは寛大な政策ではあったのですが、実は留学生に対して学費を請求すべきだということはここ何年も議論されてきたことです。
これが議会で提示されるたび、学生団体などが「学費を課すと優秀な人材がノルウェーを選ばなくなる」という意見でギリギリ留学生も学費は免除で通されてきたのですが、去年の国家予算を決める議論では「他国が留学生に対して学費を課し、ノルウェー人も留学に行く際には学費を払わされているのに、自分らが受け入れる側の時だけ留学生の学費を免除する理由がない」と、わりと強気?というかそれもそうだよねって思わざるを得ない理由で、しかもこれ政府が覆す気なさそうだな…という雰囲気の議論になっていました。
そして、2023年秋から大学、民間学校(høyskole)に入学するスイス、EU圏外からの学生は学費を払うという決定がなされました。ノルウェーの教育長官いわく、「ノルウェーは教育の質を上げるために努力しているため、学費が無料だからという理由ではなく、ノルウェーで質の高い教育を受けたいからという理由で留学の候補に入れてもらいたい。学費を払わなければいけないということで、よりモチベーションの高い留学生が集まるだろう」ということです。
ただ、交換留学生に対しては引き続き無料ということなので、正規留学限定の話になります。また、博士課程やノルウェー人と結婚している場合なども引き続き学費免除の対象となるので自分が何に当てはまるかはこちらを参照してみてください(ノルウェー語)。
実際の学費はどれくらい?
ちなみにじゃあ学費はどれくらいなのかというと、学校や学科によるみたいなので一概には言えませんが例えばオスロ大学の場合は
- 修士 Asia and Middle East Studies
- 2023年〜24年 180,000NOK(約250万円)
- 2024年〜25年 191,000NOK
- 学士 Asia- og Midtøsten-studier
- 2023年〜24年 130 000NOK(約180万円)
- 2024年〜25年 138 000NOK
(8月9日時点でのレート)
です。
これが理系の修士だとプラス80,000NOK(約110万円)だったり、物価も高く、プラスで滞在許可申請において180万円ほどの残高証明証も求められるノルウェーなので正規で留学するハードルが相当高くなってしまいました。
他の学校の学費を調べてみたい方はこちらから↓
景気の問題でもある
私がノルウェーの正規留学を本格的に目指し始めたのが2016年頃だったのですが、その時すでにもういつ学費を課されるようになってもおかしくないという状況だったのでノルウェー語の習得を急いだ記憶があります(学位留学を考えていたため)。
結局私が正規留学をしたのが2018年秋入学だったので学費は免除でしたが、このインフラの時期に重なってついにこの時が来てしまいました。ヨーロッパ留学の中では少し選びやすかったノルウェーでしたが…残念だけど、この景気でノルウェー人優先の議論が出てくるのは仕方がないことのような気もします。
もしこの政府の決定について興味のある方は、私がこの記事で使用した政府のサイトのリンクも貼っておくので見てみてください
参照リンク
Utanlandske studentar skal betale for å studere i Noreg(ノルウェー語)
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